中国ものづくり仰天話(第1話 -3)

先回のコラムでは、得体のしれない成形メーカーで

成形をしなければならなくなりましたが、

その成形メーカーはULの認定工場ではないため、

アメリカでの販売する今回のモデルの

部品は成形することができないことが分かり、

途方にくれているところまで、お伝えしました。

 

このようなことは、もちろん前代未聞の事件です。

まず1番に疑問になったことは、

なぜ800トンの成形機の持っていないのに、

この最初の成形メーカーに発注が決まったか

ということでした。

 

資材の中国人の担当者にお話に行きました。

回答は最初の成形メーカー電話で聞いたら

「800トンの成形機がある。」と言われたから、

ということでした。

 

資材は設計者が図面を持ってきたら、

適切なメーカーに発注をすることが、

非常に重要な仕事の一つです。

 

つまり、自分の会社が部品を発注する成形メーカーの

持っている成形機の大きさを把握していないということは、

資材としては全くの失格なのです。

 

これは資材の日本人の部長を巻き込んでの事件に

発展して行きました。

この資材の中国人の担当はこの会社の資材部に

勤務し30年以上になる超ベテランです。

知らないはずはないのです。

 

私はこの事件の原因を深く掘り下げ

たかったのですが、日本人の部長としては、

それをあまり望んでいませんでした。

つまり、これが中国の闇の部分です。

きっと意図的に発注がなされたのでしょう。

この最初の成形メーカーに発注をしたい、

何らかの理由があったということです。

 

しかし、中国人の資材担当はULの知識まではありません。

本当は必要な知識なのですが、、、

よって、成形メーカーを変更しなければ

ならないところまでこの問題が発展するとは、

思ってもみなかったのだと思います。

最終的には得体のしれない成形メーカーで、

我々が渋々成形をすることになると、

目論んでいたのだと思います。

資材の担当者としても、

この行為は大失敗だったのです。

 

さて次回からは、成形メーカーの変更です。

ここでも、すったもんだの事件が発生します。

 

では次回をお楽しみください。

 

 

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